公認心理師試験 過去問 2019 問44 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~
公認心理師試験 2019
問44
スクールカウンセラーに求められる役割として、最も適切なものを1つ選べ。
① チーム学校の統括
② 児童生徒への学習指導
③ 教職員へのスーパービジョン
④ 心理的問題などへの予防的対応
解答と解説
正答は④です
①チーム学校の統括 ×
文部科学省 3.「チームとしての学校」を実現していくための具体的な改善方策(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1365416.htm)によると
校長は、学校の長として、リーダーシップを発揮するために、まず、子供や地域の実態を踏まえ、学校の教育ビジョンを示し、教職員と意識や取組の方向性の共有を図ることが重要である。
それに当たって、「チームとしての学校」における校長には、多様な専門性を持った職員を有機的に結びつけ、共通の目標に向かって動かす能力や、学校内に協働の文化を作り出すことができる能力などの資質が求められる。
また、学校の教育活動の質を高めるためには、校長の教育的リーダーシップが重要であり、教育指導等の点で教職員の力を伸ばしていくことができるような資質も求められている。
主幹教諭には、学校を一つのチームとして機能させるため、全体をマネジメントする管理職と教職員、専門能力スタッフとの間に立って、「チームとしての学校」のビジョンを始めとした意識の共有を図る、いわばミドルリーダーとしての役割が期待されている。
と記されています。
チーム学校の統括は、スクールカウンセラーに求められる役割ではなく、校長や主幹教諭に求められる役割といえるので誤答となります。
②児童生徒への学習指導 ×
文部科学省 3.「チームとしての学校」を実現していくための具体的な改善方策(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1365416.htm)によると
(a)教員が行うことが期待されている本来的な業務
授業、授業準備、教育課程の編成、補習指導、生徒指導、学校行事、成績処理、学年・学級経営、進路指導、学習指導、学習評価
文部科学省の調査によれば、スクールカウンセラーの配置の主な成果として、「学校の教育相談体制の強化」や「不登校の改善」、「問題行動の未然防止、早期発見・早期対応」などがあげられ、調査対象の96%の学校が、「必要性を感じている」としており、配置の拡充や資質の確保が望まれている。
と記されている。
児童生徒への学習指導はスクールカウンセラーに求められる役割ではなく、教員に求められる役割といえるので誤答となります。
③教職員へのスーパービジョン ×
文部科学省の調査によれば、スクールカウンセラーの配置の主な成果として、「学校の教育相談体制の強化」や「不登校の改善」、「問題行動の未然防止、早期発見・早期対応」などがあげられ、調査対象の96%の学校が、「必要性を感じている」としており、配置の拡充や資質の確保が望まれていると記されています。
教職員へのスーパービジョンは、ケースにより必要に応じて全くないとはいいませんが、頻度は少なくそのために設置することはないと思われます。
今回は最も適切なものを選べということなので、スクールカウンセラーに求められる役割として教職員へのスーパービジョンは、最も適切とはいえないと考えるので誤答となります。
④心理的問題などへの予防的対応 〇
文部科学省の調査によれば、スクールカウンセラーの配置の主な成果として、「学校の教育相談体制の強化」や「不登校の改善」、「問題行動の未然防止、早期発見・早期対応」などがあげられ、調査対象の96%の学校が、「必要性を感じている」としており、配置の拡充や資質の確保が望まれていると記されています。
と記されています。
問題行動の未然防止は、心理的問題などへの予防的対応といえます。スクールカウンセラーに求められる役割心理的問題などへの予防的対応は、今回の選択肢の中で最も適切といえるので正答となります。