公認心理師試験 過去問 2019 問43 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~
公認心理師試験 2019
問43
教育基本法第2条に規定される教育の目標として、誤っているものを1つ選べ。
① 勤労を重んずる態度を養う。
② 自主及び自律の精神を養う。
③ 豊かな情操と道徳心を養う。
④ 個性に応じて進路を選択する能力を養う。
⑤ 他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う。
解答と解説
正答は④です
①勤労を重んずる態度を養う。 ×
法令リードのホームページ(https://hourei.net/law/418AC0000000120)を参照して説明します。
教育基本法第2条は以下の通りです
(教育の目標)
第2条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
と記されています。
「二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。」と書かれており、教育基本法第2条に規定される教育の目標として、勤労を重んずる態度を養うは正しいといえるので誤答となります。
②自主及び自律の精神を養う。 ×
「二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。」と書かれており、教育基本法第2条に規定される教育の目標として、勤労を重んずる態度を養うは正しいといえるので誤答となります。
③豊かな情操と道徳心を養う。 ×
「一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。」と書かれており、教育基本法第2条に規定される教育の目標として、勤労を重んずる態度を養うは正しいといえるので誤答となります。
④個性に応じて進路を選択する能力を養う。 〇
法令リードのホームページ(https://hourei.net/law/418AC0000000120)の学校教育法を参照して説明します。
学校教育法
第21条 義務教育として行われる普通教育は、教育基本法(平成18年法律第120号)第5条第2項に規定する目的を実現するため、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 学校内外における社会的活動を促進し、自主、自律及び協同の精神、規範意識、公正な判断力並びに公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
二 学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
三 我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
四 家族と家庭の役割、生活に必要な衣、食、住、情報、産業その他の事項について基礎的な理解と技能を養うこと。
五 読書に親しませ、生活に必要な国語を正しく理解し、使用する基礎的な能力を養うこと。
六 生活に必要な数量的な関係を正しく理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
七 生活にかかわる自然現象について、観察及び実験を通じて、科学的に理解し、処理する基礎的な能力を養うこと。
八 健康、安全で幸福な生活のために必要な習慣を養うとともに、運動を通じて体力を養い、心身の調和的発達を図ること。
九 生活を明るく豊かにする音楽、美術、文芸その他の芸術について基礎的な理解と技能を養うこと。
十 職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと。
と記されています。
「個性に応じて進路を選択する能力を養う。」は教育基本法第2条に規定される教育の目標ではなく、学校教育法第21条の目標となっており、教育基本法第2条に規定される教育の目標として、誤っているので正答となります。
⑤他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う。 ×
「五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。」と書かれており、教育基本法第2条に規定される教育の目標として、勤労を重んずる態度を養うは正しいといえるので誤答となります。