精神科で10年務めている人の、精神疾患の方と援助者への情報発信と相談ブログ

公認心理師と作業療法士の2足のわらじで働いています。私が体験した治療が上手く行った事例をプライバシーが守れる範囲で簡単に紹介していくことや、治療に関するトピックス、治療者が使いやすいツールや検査法、評価法など紹介していきたいと考えています。

公認心理師試験 過去問 2019 問53 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 過去問 2019 問53 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~ 

 

 

公認心理師試験 2019

問53 

 

生活習慣病やその対応について、正しいものを2つ選べ。

心理的支援は、準備期以降の行動変容ステージで行われる。

② 腹囲に反映される内臓脂肪型肥満が大きな危険因子になる。

③ 問題のある生活習慣のリスクを強調することにより、必要な行動変容が進む。

④ メタボリック症候群の段階で行動変容を進めることが、予後の改善のために重要である。

⑤ ライフスタイルの問題によって引き起こされる疾患であるため、薬物療法の効果は期待できない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は②と④です

 

 

心理的支援は、準備期以降の行動変容ステージで行われる。 ×

 

生活習慣病やその対応については、行動変容ステージモデル | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)にて、行動変容ステージモデルで説明されています。

 

上記の図のように5つのステージを通ると考えられています。

 

現在のステージからひとつでも先のステージに進むためのポイントについて、禁煙の研究から導かれたものを運動に当てはめて以下に示します。

 

  1. 無関心期への働きかけ

意識の高揚

身体活動のメリットを知る

感情的経験

このままでは「まずい」と思う

環境の再評価

周りへの影響を考える

 

  1. 関心期への働きかけ

自己の再評価

身体活動が不足している自分をネガティブに、身体活動を行っている自分をポジティブにイメージする

 

  1. 準備期への働きかけ

自己の解放

身体活動をうまく行えるという自信を持ち、身体活動を始めることを周りの人に宣言する

 

  1. 実行期と維持期への働きかけ

行動置換

不健康な行動を健康的な行動に置き換える(例:ストレスに対してお酒の代わりに身体活動で対処する)

援助関係

身体活動を続ける上で、周りからのサポートを活用する

強化マネジメント

身体活動を続けていることに対して「ほうび」を与える

刺激の統制

身体活動に取り組みやすい環境づくりをする

 

と説明されています。

 

無関心期では、「このままではまずい」と思う働きかけが重要であったり、関心期では、身体活動が不足している自分をネガティブに、身体活動を行っている自分をポジティブにイメージするなど、準備期以降の行動変容ステージだけではなく、全期間通して心理的支援が必要だと考えられます。

 

 

生活習慣病やその対応について、「心理的支援は、準備期以降の行動変容ステージで行われる。」という選択肢は正しいといえないと考えられるので誤答となります。

 

 

 

 

 

②腹囲に反映される内臓脂肪型肥満が大きな危険因子になる。 〇

 

  1. 肥満と脳梗塞 | 肥満症予防コラム | 一般社団法人 日本肥満症予防協会 (himan.jp)によると

 

 内臓脂肪型肥満が動脈硬化を発症させる理由は実に多様ですが、そのひとつとして脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインがあります。内臓脂肪が蓄積すると脂肪細胞から血栓を起こすPAI-1という物質を多く分泌され、脳梗塞などの要因になることがわかっています。加えて脂肪細胞からは、アディポネクチンという糖尿病や動脈硬化を防ぐアディポサイトカインが分泌されていていますが、内臓脂肪が蓄積するとその分泌が低下して、動脈硬化の原因となります。

 

と記されています。

 

内臓脂肪型肥満が動脈硬化の危険因子となることが分かります。

 

生活習慣病やその対応について、「腹囲に反映される内臓脂肪型肥満が大きな危険因子になる。」という選択肢は正しいと考えられるので正答となります。

 

 

 

 

 

③問題のある生活習慣のリスクを強調することにより、必要な行動変容が進む。 ×

 

①で記した

 

  1. 無関心期への働きかけ

意識の高揚

身体活動のメリットを知る

感情的経験

このままでは「まずい」と思う

環境の再評価

周りへの影響を考える

 

  1. 関心期への働きかけ

自己の再評価

身体活動が不足している自分をネガティブに、身体活動を行っている自分をポジティブにイメージする

 

とあり、リスクを強調などネガティブな面だけではなく、ポジティブな側面の協調も重要となっていることがわかります。

 

 

生活習慣病やその対応について、「問題のある生活習慣のリスクを強調することにより、必要な行動変容が進む。」という選択肢は、解答としては不十分と考えられるので誤答となります。

 

 

 

 

 

④メタボリック症候群の段階で行動変容を進めることが、予後の改善のために重要である。 〇

 

メタボリックシンドロームとは? | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)によると

 

日本では「特定健康診査・特定保健指導」の制度の中で、この考え方をとりいれています。特定健康診査は「メタボ健診」などと呼ばれることもありますが、メタボリックシンドロームだけを見つけるために行っているわけではなく、広く動脈硬化を予防するための検査が含まれます。なお、メタボリックシンドロームの診断基準と特定保健指導の基準とは少し異なります。

 

と記されています。

 

 

生活習慣病やその対応について、「メタボリック症候群の段階で行動変容を進めることが、予後の改善のために重要である。」という選択肢は正しいと考えられるので正答となります。

 

 

 

 

 

⑤ライフスタイルの問題によって引き起こされる疾患であるため、薬物療法の効果は期待できない。 ×

 

日本内科学会雑誌第107巻第2号 (jst.go.jp)によると、「肥満症治療薬の評価基準は対プラセボで 3%以上の減量と,減量により肥満に起因する 複数の疾患の改善を提案している.適応基準に は肥満症,高度肥満症と診断され,かつ食事・ 運動療法を十分行ったにもかかわらず改善が認められない場合に限定されている.」(pp263)

 

と記されています。

 

多くの生活習慣病の治療の第一選択は、食事療法と運動療法ですが、条件によっては薬物療法を併用することも選択肢にあることがわかります。

 

 

生活習慣病やその対応について、「ライフスタイルの問題によって引き起こされる疾患であるため、薬物療法の効果は期待できない。」という選択肢は誤りといえるので誤答となります。

公認心理師試験 過去問 2019 問52 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 過去問 2019 問52 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~ 

 

 

公認心理師試験 2019

問52

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について、正しいものを2つ選べ。

① 適切な配慮を行うためには医師の意見書が必要である。

② 行政機関は合理的な配慮をするように努めなければならない。

③ 対象者の性別、年齢及び障害の状態に応じた配慮が行われる。

④ 対象となる障害には身体障害、知的障害、精神障害及び発達障害が含まれる。

⑤ 事業者は、差別解消の配慮は負担の軽重にかかわらず必要があれば行わなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は③と④です

 

 

① 適切な配慮を行うためには医師の意見書が必要である。 ×

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針「内閣府のホームページ 障害を理由とする差別の解消の推進 - 内閣府 (cao.go.jp) 」によると

 

政府は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号。以下「法」という。)第6条第1項の規定に基づき、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を策定しています。

 

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針の基本的な考え方は以下の通りです。

 

 

“(1)法の考え方

全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するためには、日常生活や社会生活における障害者の活動を制限し、社会への参加を制約している社会的障壁を取り除くことが重要である。このため、法は、後述する、障害者に対する不当な差別的取扱い及び合理的配慮の不提供を差別と規定し、行政機関等及び事業者に対し、差別の解消に向けた具体的取組を求めるとともに、普及啓発活動等を通じて、障害者も含めた国民一人ひとりが、それぞれの立場において自発的に取り組むことを促している。

特に、法に規定された合理的配慮の提供に当たる行為は、既に社会の様々な場面において日常的に実践されているものもあり、こうした取組を広く社会に示すことにより、国民一人ひとりの、障害に関する正しい知識の取得や理解が深まり、障害者との建設的対話による相互理解が促進され、取組の裾野が一層広がることを期待するものである。“

 

 

以上のように、障害を理由とする差別の解消の推進には、そもそも医師ではなく、国民一人ひとりが取り組むべきことということが記されています。

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針の配慮に関しての考え方は以下の通りです

 

“(1)合理的配慮の基本的な考え方

ア 権利条約第2条において、「合理的配慮」は、「障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないもの」と定義されている。

法は、権利条約における合理的配慮の定義を踏まえ、行政機関等及び事業者に対し、その事務・事業を行うに当たり、個々の場面において、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、社会的障壁の除去の実施について、必要かつ合理的な配慮(以下「合理的配慮」という。)を行うことを求めている。合理的配慮は、障害者が受ける制限は、障害のみに起因するものではなく、社会における様々な障壁と相対することによって生ずるものとのいわゆる「社会モデル」の考え方を踏まえたものであり、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、障害者が個々の場面において必要としている社会的障壁を除去するための必要かつ合理的な取組であり、その実施に伴う負担が過重でないものである。

合理的配慮は、行政機関等及び事業者の事務・事業の目的・内容・機能に照らし、必要とされる範囲で本来の業務に付随するものに限られること、障害者でない者との比較において同等の機会の提供を受けるためのものであること、事務・事業の目的・内容・機能の本質的な変更には及ばないことに留意する必要がある。

 

イ 合理的配慮は、障害の特性や社会的障壁の除去が求められる具体的場面や状況に応じて異なり、多様かつ個別性の高いものであり、当該障害者が現に置かれている状況を踏まえ、社会的障壁の除去のための手段及び方法について、「(2)過重な負担の基本的な考え方」に掲げた要素を考慮し、代替措置の選択も含め、双方の建設的対話による相互理解を通じて、必要かつ合理的な範囲で、柔軟に対応がなされるものである。さらに、合理的配慮の内容は、技術の進展、社会情勢の変化等に応じて変わり得るものである。

時点における一例としては、

 

・車椅子利用者のために段差に携帯スロープを渡す、高い所に陳列された商品を取って渡すなどの物理的環境への配慮

・筆談、読み上げ、手話などによるコミュニケーション、分かりやすい表現を使って説明をするなどの意思疎通の配慮

・障害の特性に応じた休憩時間の調整などのルール・慣行の柔軟な変更

 

などが挙げられる。合理的配慮の提供に当たっては、障害者の性別、年齢、状態等に配慮するものとする。内閣府及び関係行政機関は、今後、合理的配慮の具体例を蓄積し、広く国民に提供するものとする。

なお、合理的配慮を必要とする障害者が多数見込まれる場合、障害者との関係性が長期にわたる場合等には、その都度の合理的配慮の提供ではなく、後述する環境の整備を考慮に入れることにより、中・長期的なコストの削減・効率化につながる点は重要である。

 

ウ 意思の表明に当たっては、具体的場面において、社会的障壁の除去に関する配慮を必要としている状況にあることを言語(手話を含む。)のほか、点字、拡大文字、筆談、実物の提示や身振りサイン等による合図、触覚による意思伝達など、障害者が他人とコミュニケーションを図る際に必要な手段(通訳を介するものを含む。)により伝えられる。

また、障害者からの意思表明のみでなく、知的障害や精神障害発達障害を含む。)等により本人の意思表明が困難な場合には、障害者の家族、介助者等、コミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行う意思の表明も含む。

なお、意思の表明が困難な障害者が、家族、介助者等を伴っていない場合など、意思の表明がない場合であっても、当該障害者が社会的障壁の除去を必要としていることが明白である場合には、法の趣旨に鑑みれば、当該障害者に対して適切と思われる配慮を提案するために建設的対話を働きかけるなど、自主的な取組に努めることが望ましい。

 

エ 合理的配慮は、障害者等の利用を想定して事前に行われる建築物のバリアフリー化、介助者等の人的支援、情報アクセシビリティの向上等の環境の整備(「第5」において後述)を基礎として、個々の障害者に対して、その状況に応じて個別に実施される措置である。したがって、各場面における環境の整備の状況により、合理的配慮の内容は異なることとなる。また、障害の状態等が変化することもあるため、特に、障害者との関係性が長期にわたる場合等には、提供する合理的配慮について、適宜、見直しを行うことが重要である。“

 

と記されています。

 

「適切な配慮を行うためには医師の意見書が必要である。」という記述や、それを必要だと感じる記述はありません。

 

障害者手帳の交付など、障害者認定を受けた人への支援、移動方法など、医師の意見を必要とする場面はないわけではないですが、適切な配慮を行う場面はその人の生活上必要とする場所に直面する問題なので日常生活に関わる場面での配慮が特に重要になるのではないかと考えます。

 

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について、「適切な配慮を行うためには医師の意見書が必要である。」という選択肢は正しいといえないと考えられるので誤答となります。

 

 

 

 

 

②行政機関は合理的な配慮をするように努めなければならない。 ×

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 - 内閣府 (cao.go.jp)(平成二十五年法律第六十五号)によると

 

第三章 第七条の第2項に

 

行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。”

 

と記されています。

 

第三章 第八条の第2項には

 

“事業者は、その事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。”

 

と記されています。

 

行政機関等は、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。

 

“事業者は、該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。

 

行政機関と事業者で言い回しが違います。

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律についてのよくあるご質問と回答<国民向け> - 内閣府 (cao.go.jp)によると

 

以下の質疑応答が記されています。

 

“Q5.合理的配慮について、法律(第7条第2項、第8条第2項)を見ると、国の行政機関や地方公共団体などは「~しなければならない」とされており、民間事業者は「~するよう努めなければならない」とされていますが、これはなぜですか。

 

A. この法律は、教育、医療、公共交通、行政の活動など、幅広い分野を対象とする法律ですが、障害のある方と行政機関や事業者などとの関わり方は具体的な場面によって様々であり、それによって、求められる配慮も多種多様です。

このため、この法律では、合理的配慮に関しては、一律に義務とするのではなく、行政機関などには率先した取組を行うべき主体として義務を課す一方で、民間事業者に関しては努力義務を課した上で、対応指針によって自主的な取組を促すこととしています。

 

と記されています。

 

行政機関などは努力義務ではなく義務を課されており、民間事業者は努力義務ということが分かります。

 

努めるという表記を努力義務と捉えていることがわかります。

 

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について、「行政機関は合理的な配慮をするように努めなければならない。」という選択肢は正しいといえないと考えられるので誤答となります。

 

 

 

 

 

③対象者の性別、年齢及び障害の状態に応じた配慮が行われる。 〇

 

②で記した通り、

 

第三章 第七条の第2項に

 

行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。”

 

第三章 第八条の第2項は

 

“事業者は、その事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。”

 

と記されています。

 

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について、「対象者の性別、年齢及び障害の状態に応じた配慮が行われる。」という選択肢は正しいと考えられるので正答となります。

 

 

 

 

 

④対象となる障害には身体障害、知的障害、精神障害及び発達障害が含まれる。 〇

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 - 内閣府 (cao.go.jp)(平成二十五年法律第六十五号)によると

 

“第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一「障害者 身体障害、知的障害、精神障害発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。」“

 

 

と記されています。

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について、「対象となる障害には身体障害、知的障害、精神障害及び発達障害が含まれる。」という選択肢は正しいと考えられるので正答となります。

 

 

 

 

 

⑤事業者は、差別解消の配慮は負担の軽重にかかわらず必要があれば行わなければならない。 〇

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 - 内閣府 (cao.go.jp)(平成二十五年法律第六十五号)によると

 

第八条 事業者は、その事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。

 

二 事業者は、その事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。

 

その実施に伴う負担が過重でないときは、事業者は、差別解消の配慮を行わなければならないと捉えられます。

 

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について、「事業者は、差別解消の配慮は負担の軽重にかかわらず必要があれば行わなければならない。」という選択肢は誤りといえるので誤答となります。

 

公認心理師試験 過去問 2019 問51 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 過去問 2019 問51 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~ 

 

 

公認心理師試験 2019

問51

 

緩和ケアにおける家族との関わりについて、正しいものを2つ選べ。

グリーフケアは家族には行わない。

リビングウィルの表明には家族の承諾が必要である。

③ 患者の死後、遺族へは励ましの言葉がけが最も有効である。

④ アドバンス・ケア・プランニングに家族も参加することが望ましい。

⑤ レスパイトは家族の看護疲れを緩和するために患者が入院することである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は④と⑤です

 

 

グリーフケアは家族には行わない。 ×

 

一般社団法人日本グリーフケア協会によると

 

“死別を経験しますと、しらずしらずに亡くなった人を思い慕う気持ちを中心に湧き起こる感情・情緒に心が占有されそうな自分に気づきます(喪失に関係するさまざま思い:「喪失」としてまとめます)。

また一方では死別という現実に対応して、この窮地をなんとかしようと努力を試みています(現実に対応しようとする思い:「立ち直りの思い」としてまとめます)。この共存する二つの間で揺れ動き、なんとも不安定な状態となります。同時に身体上にも不愉快な反応・違和感を経験します。これらを「グリーフ」と言います。グリーフの時期には「自分とは何か」「死とは…」「死者とは…」など実存への問いかけをも行っています。

このような状態にある人に、さりげなく寄り添い、援助することを「グリーフケア」と言います。”

 

とあります。

 

死別による喪失は配偶者、子供、両親、兄弟姉妹など、家族関係であればより強く感じるので、ケアが家族に対するケアが必要になります。

 

 

緩和ケアにおける家族との関わりについて、「グリーフケアは家族には行わない。」という選択肢は正しいといえないので誤答となります。

 

 

 

 

 

リビングウィルの表明には家族の承諾が必要である。 ×

 

公益財団法人日本尊厳死協会によると

 

“回復の見込みがなく、すぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも、現代の医療は、あなたを生かし続けることが可能です。人工呼吸器をつけて体内に酸素を送り込み、胃に穴をあける胃ろうを装着して栄養を摂取させます。ひとたびこれらの延命措置を始めたら、はずすことは容易ではありません。生命維持装置をはずせば死に至ることが明らかですから、医師がはずしたがらないのです。

 あらゆる手段を使って生きたい」と思っている多くの方々の意思も、尊重されるべきことです。一方、チューブや機械につながれて、なお辛い闘病を強いられ、「回復の見込みがないのなら、安らかにその時を迎えたい」と思っている方々も多数いらっしゃいます。「平穏死」「自然死」を望む方々が、自分の意思を元気なうちに記しておく。それがリビングウイル(LW)です。“

 

“リビング・ウイル(終末期医療における事前指示書)について、「7.ご家族や医療者との話し合いや合意は望ましいのですが、最も優先されるべきはご本人の意思です。LWを作りたくない方は作る必要がなく、強制されたものは無効です。大切なことは、医療者、ご家族、あなたをサポートしてくれる方とLW情報を共有し、理解し合えることです。」”

 

と述べられています。

 

家族と共有して考えることが重要とされていますが、最も優先されるべきはご本人の意思となっています。

 

 

緩和ケアにおける家族との関わりについて「リビングウィルの表明には家族の承諾が必要である。」という選択肢は正しいといえないので誤答となります。

 

 

 

 

 

③患者の死後、遺族へは励ましの言葉がけが最も有効である。 ×

 

アルフォンス・デーケンの悲嘆のプロセス12段階によると

 

1段階 精神的打撃と麻痺状態

愛する人の死という衝撃によって、一時的に現実感覚が麻痺状態になります。頭が真空になったようで、思考力がグッと落ち込んでしまうのです。この状態は、心理学で言う一種の防衛機制と考えられます。心身のショックを和らげる、生体の本能的な機能です。

 

2段階 否認

死という事実を認めることを否定します。感情だけでなく、理性も死という事実を認めようとしません。「あの人が死ぬはずがない。きっと何かの間違いだ。」という心理です。

 

3段階 パニック

身近な人の死に直面した恐怖から、極度のパニック状態に陥ります。悲嘆のプロセスの初期に顕著な現象です。なるべく早く抜け出すことが望ましく、またこれを未然に防ぐことは、悲嘆教育の大切な目標の一つといっていいでしょう。

 

4段階 怒りと不当感

ショックがやや収まってくると「なぜ私だけが、こんな目に合わなければならないのか」という、不当な仕打ちを受けたという感情が沸き上がってきます。ガンのように、長期間看病した場合には、ある程度心の準備ができる場合もありますが、急病や災害、事故、自死などのような、突然死の後では強い怒りが爆発的に吹き出してきます。

故人に対しても、また自分にひどい仕打ちを与えた運命や神、あるいは加害者、そして自分自身に対する強い怒りを感じることもあります。

 

5段階 敵意とうらみ(ルサンチマン

周囲の人々や故人に対して、敵意という形でやり場のない感情をぶつけます。遺された人のどうしようもない感情の対象として、犠牲者を必要としている場合が多いのです。病死の場合、敵意の矛先は、最後まで故人のそばにいた医療関係者に向けられるケースが圧倒的です。日常的に患者の死を扱う病院側と、かけがえのない肉親の死に動転している遺族側の間に、感情の行き違いが起こる場合が多いからです。

 

6段階 罪意識

悲嘆の行為を代表する反応です。「こんなことになるのなら、生きているうちに、もっとこうしてあげればよかった。」という心境です。過去の行いを悔やんで自分を責めることになります。

 

7段階 空想形成・幻想

空想の中で、故人がまだ生きているかのように思い込み、実生活でもそのように振る舞います。亡くなった子供の部屋をどうしても片付けられず、何年もそのままにしているという例はあちこちで聴きます。いつ子供が帰ってきてもいいように、毎晩ベッドの上にパジャマまでそろえておくという話もあります。

 

8段階 孤独感と抑うつ

葬儀などが一段落し、周囲が落ち着いてくると、紛らわしようのない寂しさが襲ってきます。健全な悲嘆のプロセスの一部分ですが、早く乗り越えようとする努力と周囲の援助が大切です。

 

9段階 精神的混乱とアパシー(無関心)

日々の生活目標を見失った空虚さから、どうしていいかわからなくなり、あらゆることに関心を失います。

 

10段階 あきらめー受容

「あきらめる」という言葉には「明らかにする」というニュアンスが含まれています。自分の置かれた状況を「あきらか」に見つめて受け入れ、つらい現実に勇気をもって直面しようとする努力が始まります。

 

11段階 新しい希望ーユーモアと笑いの再発見

悲嘆のプロセスをさまよっている間は、この苦しみが永遠に続くような思いに落ち込むものですが、いつかは必ず、希望の光が射し込んできます。

こわばっていた顔にも少しずつ微笑みが戻り、ユーモアのセンスもよみがえってくるのです。ユーモアと笑いは健康的な生活に欠かせない要素です。その復活は悲嘆のプロセスをうまく乗り切ったしるしとも言えましょう。

 

12段階 立ち直りの段階ー新しいアイデンティティの誕生

そして、立ち直りの段階を迎えます。しかし、愛する人を失う以前の自分に戻るということではありません。苦悩に満ちた悲嘆のプロセスを経て、新たなアイデンティティを獲得し、より成熟した人格者として生まれ変わることができるのです。

 

と述べています。

 

全員がこの12段階のプロセスすべてを、必ずしも経験するとは限りません。また、プロセスの順序も順番通りではありませんし、同時に複数の段階を経験することもあります。一時的に前の段階へ戻ってしまうこともあります。

 

このプロセスを参考に考えると励ましより、悲しみと直面し受容していくことが重要なので、想いを傾聴することが支援として必要だと考えられます。

 

場合によって励ましの言葉がけをすることもないことはないと思いますが、最も有効かと問われるとそうではないと考えます。

 

 

緩和ケアにおける家族との関わりについて「者の死後、遺族へは励ましの言葉がけが最も有効である。」という選択肢は正しいといえないのと考えられるので誤答となります。

 

 

 

 

 

④アドバンス・ケア・プランニングに家族も参加することが望ましい。 〇

 

医療者や家族を含めた話し合いを繰り返し、よりよい選択ができるよう話し合う相談過程をアドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:ACP)と呼びます。

 

厚生労働省のホームページでは、人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う取り組み、「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」について、愛称を「人生会議」に決定しましたので、お知らせします。

 

とあり、名称として

 

「アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning:ACP)」→「人生会議」に変更になっているので今後、呼び方に変更がありそうです。

 

アドバンス・ケア・プランニングに関しての考え方、進め方に関しては厚生労働省のホームページに「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」があります。「人生会議」してみませんか|厚生労働省 (mhlw.go.jp) 参照

 

改訂 平成30年3月

 

人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン

 

1.人生の最終段階における医療・ケアの在り方

① 医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされ、それに基づいて医療・ケアを受ける本人が多専門職種の医療・介護従事者から構成される医療・ケアチームと十分な話し合いを行い、本人による意思決定を基本としたうえで、人生の最終段階における医療・ケアを進めることが最も重要な原則である。また、本人の意思は変化しうるものであることを踏まえ、本人が自らの意思をその都度示し、伝えられるような支援が医療・ケアチームにより行われ、本人との話し合いが繰り返し行われることが重要である。

さらに、本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから、家族等の信頼できる者も含めて、本人との話し合いが繰り返し行われることが重要である。この話し合いに先立ち、本人は特定の家族等を自らの意思を推定する者として前もって定めておくことも重要である

 

②人生の最終段階における医療・ケアについて、医療・ケア行為の開始・不開始、医療・ケア内容の変更、医療・ケア行為の中止等は、医療・ケアチームによって、医学的妥当性と適切性を基に慎重に判断すべきである。

 

③ 医療・ケアチームにより、可能な限り疼痛やその他の不快な症状を十分に緩和し、本人・家族等の精神的・社会的な援助も含めた総合的な医療・ケアを行うことが必要である。

 

④ 生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は、本ガイドラインでは対象としない。

 

と記されています。

 

以上のことから、基本的に家族を含めて、人生の最終段階における医療・ケアについて話し合うことが重要だと理解できます。

 

 

緩和ケアにおける家族との関わりについて「アドバンス・ケア・プランニングに家族も参加することが望ましい。」という選択肢は正しいと考えられるので正答となります。

 

 

 

 

 

⑤ レスパイトは家族の看護疲れを緩和するために患者が入院することである。 〇

 

レスパイトとは、一時的中断、延期、小休止などを意味する英語で、在宅で介護や看護を行っている人の疲労を緩和する目的でショートステイなどのサービスを提供することをレスパイトケアと呼びます。

 

レスパイトケアは、「在宅介護・看護の継続が可能になること」を目的としています。介護や看護は休みなく延々と続くので、サービスが無いと限界を迎えて介護困難な状態になることも少なくありません。そのため介護者に対するサービスが在宅介護を継続するのには重要となります。

 

 

緩和ケアにおける家族との関わりについて「レスパイトは家族の看護疲れを緩和するために患者が入院することである。」という選択肢は正しいと考えられるので正答となります。

公認心理師試験 過去問 2019 問50 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 2019

問50

 

公認心理師法について、正しいものを2つ選べ。

公認心理師の登録を一旦取り消されると、再度登録を受けることはできない。

公認心理師は、心理に関する支援を要する者から相談の求めがあった場合にはこれを拒んではならない。

公認心理師は、その業務を行ったときは、遅滞なくその業務に関する事項を診療録に記載しなければならない。

公認心理師は、心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。

公認心理師は、公認心理師法に規定する公認心理師が業として行う行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は④と⑤です

 

 

公認心理師の登録を一旦取り消されると、再度登録を受けることはできない。 ×

 

公認心理師法の第三条によると

 

第三条 次の各号のいずれかに該当する者は、公認心理師となることができない。

 

一 公認心理師法第3条第1号の文部科学省令・厚生労働省令で定める者は、精神の機能の障害により公認心理師の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。

 

二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

 

三 この法律の規定その他保健医療、福祉又は教育に関する法律の規定であって政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

 

四 第三十二条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者

 

とあります。

 

第三十二条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消された後、2年経過することで再度登録できることになっています。

 

 

公認心理師の登録を一旦取り消されると、再度登録を受けることはできない。」という選択肢は正しいといえないので誤答となります。

 

 

 

 

 

公認心理師は、心理に関する支援を要する者から相談の求めがあった場合にはこれを拒んではならない。 ×

 

公認心理師法において、このような規定はありません。

 

心理に関する支援を要する者から相談の求めがあっても、断ることが適切な場合もありえます。以下に例をまとめます。

 

・命の危機があり、設備が整った医療機関精神科医への紹介が適切な場合

・カウンセラーの能力を超えており、成果が出せない場合

・長期的な介入が困難な場合

・適切な業務量を保てない場合

 

などの場合は、心理に関する支援を要する者から相談の求めがあった場合でも断る方が正しいと思います。

 

医師法第19条には、「診療に従事する医師は、診察治療の求があつた場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない」とあります。

 

公認心理師の国家試験は医師法との違いを問う問題が多いので、医師法と見比べることが国司対策になると思われます。

 

 

公認心理師は、心理に関する支援を要する者から相談の求めがあった場合にはこれを拒んではならない。」という選択肢は正しいといえないので誤答となります。

 

 

 

 

 

公認心理師は、その業務を行ったときは、遅滞なくその業務に関する事項を診療録に記載しなければならない。 ×

 

公認心理師法には記録に関する規定がありません。

 

医師法第24条第1項には「医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。」と記載があります。

 

これは医師法との違い問う問題ではなく、単に公認心理師の記録に関する法律の整備は整っていないのではないかと考えます。

 

これから、公認心理師の診療報酬に関する部分が進むことで、整備されていくと思われるので、今後追記されるのではないかと予測できます。

 

 

公認心理師は、その業務を行ったときは、遅滞なくその業務に関する事項を診療録に記載しなければならない。」という選択肢は正しいといえないので誤答となります。

 

 

 

 

 

公認心理師は、心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。 〇

 

公認心理師法第42条第2項によると「公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。」とあります。

 

 

公認心理師は、心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。」という選択肢は正しいといえるので正答となります。

 

 

 

 

 

公認心理師は、公認心理師法に規定する公認心理師が業として行う行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。 〇

 

公認心理師法第43条によると「公認心理師は、国民の心の健康を取り巻く環境の変化による業務の内容の変化に適応するため、第二条各号に掲げる行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない」とあります。

 

 

公認心理師は、公認心理師法に規定する公認心理師が業として行う行為に関する知識及び技能の向上に努めなければならない。」という選択肢は正しいといえるので正答となります。

 

公認心理師試験 過去問 2019 問49 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 2019

問49

 

心理的支援を要する者へ多職種チームで対応する際に、公認心理師が留意すべき点として、不適切なものを1つ選べ。

① 要支援者もチームの一員とみなす。

② 要支援者の主治医の指示を確認する。

③ 多重関係に留意しながら関連分野の関係者と連絡を取り合う。

④ チームに情報を共有するときには、心理学の専門用語を多く用いる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は②です

 

 

① 要支援者もチームの一員とみなす。 ×

 

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上記の絵は一例ですが、最近は患者本人、クライエントなどの要支援者本人がチーム医療の一員となり支援していくのがポピュラーな考え方となっています。

 

精神科医療においても、患者本人をカンファレンスに参加してもらい、一緒に支援方法を検討していく方が望ましいとされています。

 

以前は当事者が居ないところで支援方法を検討することが当たり前だったので、今後普及していって欲しい考え方だと感じます。

 

 

「沈黙の受け取り方は文化によって多様である」という選択肢は心理面接における沈黙について、正しいといえるので誤答となります。

 

 

心理的支援を要する者へ多職種チームで対応する際に、公認心理師が留意すべき点として、要支援者もチームの一員とみなすことは適切といえるので誤答となります。

 

 

 

 

 

②要支援者の主治医の指示を確認する。 〇

 

公認心理師法第42条第2項によると

 

公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない」

 

と記載されています。

 

公認心理師は、クライエントに主治医がいる場合は指示の確認をすること。

 

「沈黙はクライエント自身の内的探索を阻害する」という選択肢は、心理面接における沈黙について、誤っているといえるので正答となります。

 

 

 

 

 

③沈黙はクライエントの不快さを増大させることがある。 ×

 

①で述べたように、沈黙は文脈や状況によりますので、沈黙により不快を感じることもあるでしょう。

 

例えば、クライエントがすぐに反応が欲しい状況で沈黙をすると「ちゃんと話を聞いてくれているのか?」と疑問に感じてしまうなど、不快さを増大させる要因になりえます。

 

 

「沈黙はクライエントの不快さを増大させることがある」という選択肢は心理面接における沈黙について、正しいといえるので誤答となります。

 

 

 

 

 

④沈黙によってクライエントに共感を伝えることもできる。 ×

 

②に記述した「動きのある沈黙」の“4.クライエントがある事柄・感情を告白してホッと一息ついている沈黙”や、“5.気持ちが静まるまでしばらく話したくないという沈黙”は、クライエントの今の心情を理解していることを示すことできます。

 

意味のある必要な沈黙を共有することで、共感に繋げることもできます。

 

 

「沈黙によってクライエントに共感を伝えることもできる」という選択肢は心理面接における沈黙について、正しいといえるので誤答となります。

公認心理師試験 過去問 2019 問48 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 2019

問48

 

心理面接における沈黙について、誤っているものを1つ選べ。

① 沈黙の受け取り方は文化によって多様である。

② 沈黙はクライエント自身の内的探索を阻害する。

③ 沈黙はクライエントの不快さを増大させることがある。

④ 沈黙によってクライエントに共感を伝えることもできる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は②です

 

 

①沈黙の受け取り方は文化によって多様である。 ×

 

沈黙の受け取り方は文化によって様々です。

 

日本は思いやりの文化なので、沈黙を美徳と捉えることもします。

 

もちろん全ての沈黙に美徳を感じるわけではなく、文脈や状況によりますので、沈黙により不快を感じることもあるでしょう。

 

沈黙の長さが国によって大きく異なることが分かっており、

 

日本や韓国などは沈黙を長く使う国で、アメリカやオーストラリア、スペイン、フランスなどは沈黙が短い国と知られています。

 

文化的に沈黙が短い国と長い国で沈黙に対して感じとる意味合いが、沈黙の長さや沈黙が起きる際の状況や会話の内容により変化すると考えられます。

 

 

「沈黙の受け取り方は文化によって多様である」という選択肢は心理面接における沈黙について、正しいといえるので誤答となります。

 

 

 

 

 

②沈黙はクライエント自身の内的探索を阻害する。 〇

 

カウンセリングの場において沈黙を利用することが重要とされています。ロジャーズはカウンセリングでの沈黙の場面はとても大切だと説いています。

 

沈黙の後に、クライエントから発せられる内容は洞察が深まったものが多く、沈黙や間があるからこそ発せられる言葉があったりします。

 

沈黙には「動きのある沈黙」、「動きのない沈黙」に分かれます。

 

「動きのある沈黙」は

1.クライエントがどういうふうに表現しようか言葉を探している沈黙。

2.自己洞察を行っているときに生まれる沈黙。

3.カウンセラーの言葉をじっくり味わっている沈黙。

4.クライエントがある事柄・感情を告白してホッと一息ついている沈黙。

5.気持ちが静まるまでしばらく話したくないという沈黙。

 

などがあります。

 

カウンセラーが意図的に沈黙を使い、クライエントのペースや気持ち、情報の整理、沈黙による与える印象の違いなどを操作するなどの意味をもつものとなります。

 

「動きのない沈黙」は

1.クライエント自身が極度に抑圧され緊張している沈黙。

2.クライエントがカウンセリングに拒否的な態度による沈黙。

3.特に話すことも浮かばず、クライエントが少し居心地の悪さを感じている沈黙。

 

などがあります。

 

このような沈黙には、相手の気持ちや思考の洞察を図りつつ、発言したいと思うように関わりを持っていきます。

 

沈黙はクライエントの言葉と同様、意味を持っており、沈黙の意味から内面を探索することでカンセリングが進んでいきます。

 

 

「沈黙はクライエント自身の内的探索を阻害する」という選択肢は、心理面接における沈黙について、誤っているといえるので正答となります。

 

 

 

 

 

③沈黙はクライエントの不快さを増大させることがある。 ×

 

①で述べたように、沈黙は文脈や状況によりますので、沈黙により不快を感じることもあるでしょう。

 

例えば、クライエントがすぐに反応が欲しい状況で沈黙をすると「ちゃんと話を聞いてくれているのか?」と疑問に感じてしまうなど、不快さを増大させる要因になりえます。

 

 

「沈黙はクライエントの不快さを増大させることがある」という選択肢は心理面接における沈黙について、正しいといえるので誤答となります。

 

 

 

 

 

④沈黙によってクライエントに共感を伝えることもできる。 ×

 

②に記述した「動きのある沈黙」の“4.クライエントがある事柄・感情を告白してホッと一息ついている沈黙”や、“5.気持ちが静まるまでしばらく話したくないという沈黙”は、クライエントの今の心情を理解していることを示すことできます。

 

意味のある必要な沈黙を共有することで、共感に繋げることもできます。

 

 

「沈黙によってクライエントに共感を伝えることもできる」という選択肢は心理面接における沈黙について、正しいといえるので誤答となります。

公認心理師試験 過去問 2019 問47 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 2019

問47

 

アレキシサイミア傾向の高い心身症患者の特徴について、正しいものを1つ選べ。

① 身体症状より気分の変化を訴える。

② ストレスを自覚しにくいことが多い。

③ 身体症状を言葉で表現することが難しい。

④ 空想や象徴的な内容の夢を語ることが多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は②です

 

 

①身体症状より気分の変化を訴える。 ×

 

アレキシサイミア(失感情症)とは、アメリカの精神科医であるP.E.Sifneos(シフネオス)らにより1970年代に提唱された性格特性の概念であり、この言葉は、ギリシャ語のa (非)、lexis (言葉)、thymos (感情)を組み合わせたもので、「感情に言葉がない (no words for feeling)」という 意味を表す造語となっています。

 

アレキシサイミア(失感情症)とは、自分の状態を知ることの障害で、感情を認知、自覚したり、表現したりすることを苦手とし、想像力や空想力の欠如を示す特性です。

 

アレキシサイミア(失感情症)の特徴をまとめると

 

1.自分の感情がどのようなものであるか言葉で表したり、情動が喚起されたことによってもたらされる感情と身体の感覚とを区別したりすることが困難である。

 

2.感情を他人に言葉で示すことが困難である。

 

3.貧弱な空想力から証明されるように、想像力が制限されている。

 

4.(自己の内面よりも)刺激に結びついた外的な事実へ関心が向かう認知スタイル。

 

の4つにまとめられます。

 

アレキシサイミア(失感情症)の症状をまとめると

 

1.他者とのコミュニケーション苦手

2.気分が悪いと感じたら、無意識に考えないようする

3.嫌な気持ちになった場合、気分を解消する行動をとらずにはいられなくなる

4.本を読んでも登場人物の気持ちを感じることができない。

5.泣いているのに自分が泣いているという実感がない。

 

とまとめられます。

 

上記に「(自己の内面よりも)刺激に結びついた外的な事実へ関心が向かう認知スタイル。」と記述されている通り、身体症状が気分(内面)に結びつきづらく、の変化を訴える。

 

50 歳未満であれば対象となるは正しいとはいえないので誤答となります。

 

 

 

 

 

②ストレスを自覚しにくいことが多い。 〇

 

①に記述した、「1.自分の感情がどのようなものであるか言葉で表したり、情動が喚起されたことによってもたらされる感情と身体の感覚とを区別したりすることが困難である。」の通り、

 

感情と身体の感覚とを区別したりすることが困難さから、ストレスの自覚のしにくさに繋がってきます。

 

ストレスの自覚のしにくさはアレキシサイミア(失感情症)の特徴ともいえます。

 

 

アレキシサイミア傾向の高い心身症患者の特徴について、正しいので正答となります。

 

 

 

 

 

③身体症状を言葉で表現することが難しい。 ×

 

①に記述した、「1.自分の感情がどのようなものであるか言葉で表したり、情動が喚起されたことによってもたらされる感情と身体の感覚とを区別したりすることが困難である。」とあり、

 

自分の感情がどのようなものであるか言葉で表すことは苦手であったり、身体症状の感覚を知覚することは苦手ですが、身体症状を言葉で表現することに対する苦手ではありません。

 

 

アレキシサイミア傾向の高い心身症患者の特徴について、正しいとはいえないので誤答となります。

 

 

 

 

 

④空想や象徴的な内容の夢を語ることが多い。 ×

 

①に記述した、「3.貧弱な空想力から証明されるように、想像力が制限されている。」との特徴があり、空想や象徴的な内容の夢を語ることは苦手という特徴があります。

 

 

アレキシサイミア傾向の高い心身症患者の特徴について、正しいとはいえないので誤答となります。