公認心理師試験 過去問 2019 問5 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~
公認心理師試験 2019
問5
実験は実験者が操作する変数と観測される変数によって組み立てられるが、前者以外にも後者に影響を与える変数があることが多い。この変数は何か、正しいものを1つ選べ。
① 従属変数
② 剰余変数
③ 独立変数
④ 離散変数
⑤ ダミー変数
解答と解説
正答は②です
① 従属変数 ×
独立変数は、従属変数への影響を調べるために変更または制御されるものです。従属変数は、調査および測定される変数です。
例①
独立変数:睡眠時間
従属変数:うつ病の数
例②
独立変数:残業を禁止にする
従属変数:営業の売り上げが上がる
例③
独立変数:降水量
従属変数:コンビニの傘の売り上げ
独立変数は「行動」で、従属変数は「結果」と考えると分かりやすいと思います。
今回の問題は、こうした実験者が操作する変数(独立変数)以外にも、観測される変数(従属変数)に影響を与える変数があることが多い。この変数は何か、正しいものを1つ選べとのことなので、誤答となります。
②剰余変数 〇
剰余変数とは、研究において検討の対象になっている要因である独立変数以外の変数で、従属変数に影響を及ぼしている変数のことです。
例①独立変数:睡眠時間
従属変数:うつ病の数
この場合、「うつ病発症前の睡眠時間が元々短いが健康で過ごしている人」もいるので、そのような場合は余剰変数となります。
例②独立変数:お菓子が好きどうか
従属変数:体重
この場合「元々の身長」「運動量」「年齢」「性別」などが余剰変数になります。
研究をする場合は余剰変数を出さないように、条件を統制していくことが重要になります。
今回の問題にあっているので正答となります。
③独立変数 ×
①の説明の通りです。
④離散変数 ×
量的変数は離散変数か連続変数に分類できます。
量的変数とは、研究データが数値で示されるものをさします。数値で表せないデータを質的変数と言います。
離散変数は、2つの値の間の数字で数えられる数値型の変数です。離散変数はどんな場合でも数値型です。例、個数、件数、アンケートの数などが該当します。
連続変数は、2つの値の間の無限の数を持つ数値型の変数です。身長や体重、血液検査のデータなどが該当します。
尺度の種類を示すものなので、今回の問題では誤答となります。
⑤ダミー変数 ×
ダミー変数とはカテゴリー型のデータを数字で表現し直す変数のことです。
例えば職業のカテゴリーとして、1.事務、2.営業、3.経理、4.人事・・・・・・・・・などと数字に置き換えることをダミー変数化と言います。
データのもつ意味を示す言葉などので、今回の問題では誤答となります。