公認心理師試験の解答と解説 公認心理師 臨床心理士 精神科作業療法士など 精神科で働く人に役立つ情報を発信します

公認心理師と作業療法士の2足のわらじで働いています。私が体験した治療が上手く行った事例をプライバシーが守れる範囲で簡単に紹介していくことや、治療に関するトピックス、治療者が使いやすいツールや検査法、評価法など紹介していきたいと考えています。

公認心理師試験 過去問 2019 問6 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 2019

問6 

 

順序尺度によるデータの散布度として、正しいものを1つ選べ。

① 中央値

② 平均値

標準偏差

④ 不偏分散

⑤ 四分位偏差

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は⑤です

 

 

①中央値 ×

 

データの分布の様子を1つの値に代表させたもので、その分布がどこに位置しているかを示すものを代表値といいます。代表値のデータを小さい順に並べたとき中央に位置する値を中央値といいます。

 

中央値は散布度を示すものでは無いので誤答となります。

 

 

 

 

 

②平均値 ×

データの分布の様子を1つの値に代表させたもので、その分布がどこに位置しているかを示すものを代表値といいます。代表値のデータの総和を要素数で割ったものを平均値といいます。

 

平均値も散布度を示すものでは無いので誤答となります。

 

 

 

 

 

標準偏差 × 

分散の正の平方根と定義している値を標準偏差といいます。データや確率変数の散らばり具合を表す数値の一つです。

 

標準偏差の大小が、得点の散らばりの大小を表しています。

 

標準偏差も散布度を示すものでは無いので誤答となります。

 

 

 

 

 

④不偏分散 ×

 

分散には標本分散と不偏分散の2種類があります。標本分散は標本から計算した分散であり、母集団に比べ標本数が少ない時は、標本分散が母分散よりも小さくなる。そこで、標本から母集団の分散を推定するために用いられるもので、分散が母分散に等しくなるように補正したものを不偏分散といいます。

 

標本分散の場合、資料がどれだけばらついているかを知りたいってときに使われますが、不偏分散の場合、資料を取り出した元々の集団の分散(母分散)を知りたいときに使われます。

 

不偏分散も散布度を示すものでは無いので誤答となります。

 

 

 

 

 

⑤四分位偏差 〇

 

四分位偏差はデータのばらつき具合を示す数値です。

四分位点とは、昇順に並べたデータを4等分したときの3つの分割点のことであり、第1四分位点(Q1)、第2四分位点(Q2)、第3四分位点(Q3)があります。第2四分位点とは、データの中央値のことです。

 

値の出し方は第1四分位点と第3四分位点の差の1/2となります。

 

四分位点とは、昇順に並べたデータを4等分したときの3つの分割点のことであり、第1四分位点(Q1)、第2四分位点(Q2)、第3四分位点(Q3)があります。第2四分位点とは、データの中央値のことです。

 

四分位範囲=中央値を挟んで全体の50%のデータの数の範囲となります。

 

順序尺度によるデータの散布度を示すものには該当するので正答となります。