公認心理師試験の解答と解説 公認心理師 臨床心理士 精神科作業療法士など 精神科で働く人に役立つ情報を発信します

公認心理師と作業療法士の2足のわらじで働いています。私が体験した治療が上手く行った事例をプライバシーが守れる範囲で簡単に紹介していくことや、治療に関するトピックス、治療者が使いやすいツールや検査法、評価法など紹介していきたいと考えています。

公認心理師試験 過去問 2019 問31 試験問題 解答と解説 ~国家試験合格に向けての勉強と試験対策~

公認心理師試験 2019

問31

 

オピオイドの副作用として頻度が高いものを1つ選べ。

① 下痢

② 疼痛

③ 流涎

④ せん妄

錐体外路症状

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解答と解説

 

正答は①です

 

 

① 下痢 ×

 

オピオイドとは、麻薬系の鎮痛薬です。鎮痛薬の中でも、最も作用が強い鎮痛薬で、主に癌や重症疾患の、急激な痛みや慢性痛に対して、利用されています。

 

オピオイドの副作用は以下の通りです。

・眠気

・吐き気

・嘔吐

・食欲不振

・便秘

錯乱、幻覚、せん妄

・蕁麻疹(じんましん)、低体温、徐脈/頻脈

・起立性低血圧、めまい、頭痛、尿閉、尿管痙攣

・胆道痙攣、筋硬直、ミオクローヌス、フラッシュ

・耐性

・依存性

・無気肺

・気管支痙攣

喉頭浮腫

・麻痺性イレウス

・中毒性巨大結腸

・肝機能障害

・口渇

・発汗

・めまい、ふらつき

・耳鳴り

・縮瞳

(特に高齢の方)

・尿の貯留

・錯乱

・便秘

 

 

オピオイドの副作用に下痢は該当しないので誤答とします。

 

 

 

 

 

② 疼痛 ×

 

間接的に疼痛に至るであろう副作用はありますが直接的に神経過敏など疼痛に繋がるものはないので誤答とします。

 

 

 

 

 

③流涎 ×

 

オピオイドの副作用に流延は該当しないので誤答とします。

 

 

 

 

 

④せん妄 〇

 

オピオイドなどの麻薬系の鎮痛薬は、高齢のガン患者などに投与するとせん妄が出現しやすく、高齢であればあるほど出現しやすい傾向にあります。また、投与量が多いと出現頻度は多くなります。

 

オピオイドの副作用に錯乱、幻覚、せん妄があるので正答とします。

 

 

 

 

 

錐体外路症状 ×

 

便秘など軽微な錐体外路症状は出現リスクはありますが、せん妄に比べ頻度は少ないので誤答とします。