精神分析から考える神経症症状、身体表現性障害、うつ病
精神分析とは
・自我
新生児はエスのかたまりで自我は発達するもの
新生児が現実社会と相互交渉を始めると、周囲から抑制や干渉を受け、その過程を通してエスから分化して発達してくる。
→自我は、現実社会の要請に従い、エスの欲求や衝動の即時的満足を延期させたり、エスの欲求を現実社会で認められうる行動に置き換える働きを持つ。
・超自我
幼少期の両親のしつけや社会的価値観を取り入れて形成された、道徳性や良心である。超自我の主な機能
- エスの本能的衝動の抑圧
- 自我の機能を現実的なものから道徳的なものに向けさせる
- 完全性の理想の追求
・エス
自我や超自我にエネルギーを供給する機能をもつ心的エネルギーの貯蔵庫。そのエネルギーは、常に食欲や性欲などの欲求や、攻撃性などの衝動の満足を求めて活動し、現実性、理論性、時間などを無視して、即時的に満足を得ようとする「快感原則」に従う。
・意識(自我)
意識→考え付くこと全般
「初恋を思い出してください」など、思い出せたことは意識
・前意識(自我+超自我)
社会性・規律など、成長過程で備わった。常識。
「母親とは恋してはいけない。」
・無意識(エス)→「ドイツ語で それ・これ 」
性的、本能的欲求で活動のエネルギーとなるもの。
→SEXだけではなく、愛など人を好きになることも含む。
もちろん遺伝子を残すことも含む。
個人的無意識
自我によって一度は意識されたが忘れ去られたもの、自我が抑圧したもの、あるいは感覚的な痕跡の内容などからなる。
→コンプレックスの原因となる。
コンプレックスの例
- 1~2歳で母親が好きで結婚したいと思う。父親が邪魔だが、父親も優しくしてくれるから好き。葛藤が生まれる。
→ワガママになる。「どうしてもおもちゃが欲しいなど」
人には意識にのぼらない欲求があり、それが別な形で意識に影響をあたえることがある。
- 姉の旦那が死んだことがきっかけに足が動かなくなった女性。
姉とは仲が良く実際に姉が死んだことは悲しかった。
フロイトが催眠した際、姉の旦那と結婚できるかもしれないと喜びを感じたことがわ
かった。
前意識の働きにより、感じた喜びを意識することができなかった。
そのため、足が動かなくなるという別な反応が出てしまった。
→そのことをフロイトから本人に話し、受容することで足が動くようになった。
本人が意識できていない部分に発散できていないストレスや葛藤があり
それが蓄積することにより
思いもよらない症状がでることがあります
そんなときは
自分と見つめあう治療
カウンセリングやマインドフルネス療法
課題がはっきりすると認知行動療法など、改善に向けた取り組みを行い
実生活に合わせたリハビリを作業療法で行うなどのプロセスが必要になります。